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留学生と技能実習生で特定技能の条件が違う?

2022-05-11 04:35:57 2716 view
留学生と技能実習生で特定技能の条件が違う? Connect Job WORKERSでは、在留資格「特定技能」で外国人雇用を考える皆様に役立つ情報を発信していきます。 「良い人材だと思って内定を出していたのに、ビザの許可が降りなかった...」 「申請間際になって、色々と不備が発覚して大変だった...」 これらは、初めて特定技能で採用された企業様からよく聞くお声です。 特定技能においては、採用する際から気を付けていないと 「ビザの切替が不許可になってしまう」「申請準備で大変な思いをしてしまう」 というポイントがいくつかあります。 今回は、特にケースの多い留学生・技能実習生について、 それぞれを「特定技能」で採用する際に確認すべき3つのポイント を紹介していきたいと思います! Agenda 1. 留学生→特定技能 ビザ切り替えのポイント 2. 技能実習生→特定技能 ビザ切り替えのポイント 3. まとめ 1.   留学生→特定技能 ビザ切り替えのポイント 留学生※から特定技能1号へ切り替える際、確認しておきたい主なポイントは3つあります! (※学校を卒業後、就職活動のための特定活動ビザを取得している元留学生も同様) 1-1. 技能評価試験・日本語能力試験に合格しているか 1-2. 週28時間を超えてアルバイトをしていないか 1-3. 税金・保険料を納めているか 1-1. 技能評価試験・日本語能力試験に合格しているか まずは基本のポイントですが、留学生から特定技能1号ビザに切り替える際には「特定技能評価試験」と「日本語能力試験N4以上(あるいは国際交流基金日本語基礎テストA2以上)」に合格する必要があります。(特に介護分野のみ「介護日本語評価試験」の合格通知書を加えて提出する必要があります) 採用(内定)時には必ずしも合格している必要はありませんが、入国管理局にビザ切り替え申請を提出する際には、合格通知書の添付が必須となりますので注意が必要です。 特定技能評価試験 業種によって、試験の実施頻度や実施会場が異なります。 ※詳しくはこちら(法務省HP) 日本語能力試験 こちらは試験開催が年に2回のみとなる為、未合格の候補者については注意が必要です。 ※2020年7月試験はコロナウイルスの影響により中止となり、次回は2020年12月6日に実施予定です。 1-2. 週28時間を超えてアルバイトをしていないか 留学生からの切り替えを考える際、盲点となりうるポイントで注意が必要です。 外国人留学生の「資格外活動」による就労は、1週間に28時間を超えて就労をしてはいけない(長期休暇中は週40時間)と、出入国管理及び難民認定法第19条第2項で定められており、これを超過している場合には、ビザの切替申請が不許可になる可能性があります。 就労時間の超過がないか?というポイントについては、ビザ切り替え申請時の「納税証明書」「給与所得の源泉徴収票」の提出により、出入国在留管理局(入管)で審査される事になります。 1-3. 税金・保険料を納めているか 留学生が「税金・保険料を納める義務を果たしているか?」も特定技能切り替え時のポイントです。 日本人と同様、留学生も税金や保険料を納める義務があり、具体的に 「住民税」「所得税」「健康保険料」「厚生年金保険料」 について、所定の金額がしっかりと納められているか?が確認されるポイントとなります。 この点も2と同様に、入管への申請時の提出書類を以って審査が行われる事となっており、「直近1年分の個人住民税の課税証明書及び納税証明書」「給与所得の源泉徴収票」「健康保険・厚生年金保険料領収書の写し」の提出が必要です。 外国人の方にとって行政機関から書類を取得するのは難しい手続きであることも多いでしょう。日本語能力に不安のある方の場合、特定技能での受入企業が書類の取得手続きに付き添ったり、そういったサービスを提供している登録支援機関にサポートを外注する等してフォローしてあげることも必要です。 2.   技能実習生→特定技能 ビザ切り替えのポイント 技能実習から特定技能1号へ切り替える際に確認しておきたいポイントは3つあります。 2-1. 技能評価試験・日本語能力試験が免除となる条件 2-2. 技能実習生の履歴書 2-3. 納税をしているか 2-1. 技能評価試験・日本語能力試験が免除となる条件 技能実習2号・3号を良好に修了している技能実習生が同じ職種において特定技能ビザに切り替える場合、基本的には技能評価試験と日本語能力試験が免除されますが、以下の点には注意が必要です。 ①「技能実習2号・3号を良好に修了している」ことを証明するためには、以下いずれかを満たす必要があります。 ・受入企業による技能実習生に関する評価調書の提出すること ・技能実習3号試験に合格していること ・技能実習評価試験の実技試験に合格していること ②技能実習時と別職種への移行となる場合、移行後職種の技能評価試験の受験が必要となります。 ・日本語能力試験:技能実習2号・3号を修了していれば、別職種であっても免除されます ・技能評価試験:別の職種に移行する場合、受験が必要となります。 例えば、技能実習で「介護」に従事していた方について、「介護」の特定技能ビザに切り替える場合には技能評価試験の受験は不要ですが、同じ方が「ビルクリーニング」の特定技能ビザに切り替えようとする場合には、技能評価試験の受験が必要となります。 ※介護分野の特定技能については、他業種と違い「介護日本語評価試験」の試験が課されていますが、技能実習2号・3号の修了者が特定技能の介護分野へ移行する場合には、技能評価試験・日本語能力試験に加え、当該試験も免除されます。 ※また、技能実習の介護以外の職種から特定技能の介護分野へ移行する際は、2号・3号を良好に修了していれば「日本語能力試験」は免除されますが、「介護技能評価試験」「介護日本語評価試験」には合格する必要があります。 2-2. 技能実習生の履歴書 技能実習生が特定技能ビザを申請する際、本人の履歴書を提出する必要があります。 ここで気を付けなければならないのが、入管に保管されている履歴書(技能実習生が入国する際に入管に提出済)と特定技能ビザ申請時に新しく提出する履歴書の内容が一致していなければならないという事です。入管の立場に立てば、同じ人物の履歴書が技能実習の申請時と特定技能の申請時で異なっていたら、「履歴書だけではなく、他の部分に関しても虚偽の内容が書かれているのではないか」と疑問に思うことは想像に難くありません。 しかし、技能実習生の履歴書はしばしば送出機関等によって書き換えられているケースがあります。技能実習ビザ取得のためには、本人に一定の職歴が必要です。そのため、本人のあずかり知らぬところで、送出機関等が技能実習生として働く業種・職種に合わせて職歴を改変してしまうのです。 このようなトラブルを防ぐため、国内の監理団体(技能実習の在留資格申請時の履歴書を保管しています)に履歴書を請求し、本人の本当の職務履歴と齟齬がないかを確認することをお勧めします。 2-3. 税金・保険料を納めているか 留学生と同様に確認されるポイントとなります。(1-3を参照) 日外国人の方にとって行政機関から書類を取得するのは難しい手続きであることも多いでしょう。日本語能力に不安のある方の場合、特定技能での受入企業が書類の取得手続きに付き添ったり、そういったサービスを提供している登録支援機関にサポートを外注する等してフォローしてあげることも必要です。 3.   まとめ 留学生 技能実習生 1-1. 技能評価試験・日本語能力試験に合格しているか 1-2.週28時間を超えてアルバイトをしていないか 1-3. 税金・保険料を納めているか 2-1. 技能評価試験・日本語能力試験が免除となる条件 2-2. 技能実習生の履歴書 2-3. 税金・保険料を納めているか 特定技能へのビザ申請をスムーズに成功させる為にも、採用を行う際からこれらのポイントを事前に確認していただく事を推奨します! また、2021年6月上旬に、在留カードのアップロード機能がアプリ側に搭載され、弊社サービスを利用される方々にご利用いただけます!

就業規則とは?変更するときの届出の記入例や注意点について

2022-05-11 04:29:58 2178 view
外国人採用に特化した求人サイト10選を比較ポイントとともに解説! 採用  2021.11.29 人材不足が叫ばれるようになって久しい現代において、外国人は貴重な戦力になり得る人材です。コミュニケーションと手続きの面で特別な配慮は必要になりますが、採用候補の母数を広げられたり、現場社員に良い刺激を与えられたりと、企業にとって外国人を雇用するメリットは大きいといえるでしょう。 そこで今回は、外国人を対象にした求人サイトを10社ピックアップして紹介します。掲載媒体の選び方を説明したうえで、各社の特徴や魅力を解説していくので、外国人採用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。 外国人採用における求人サイトの選び方 まずは、求人サイトの選び方から見ていきましょう。サービスによって特徴が異なるため、以下3つのポイントを参考に自社に合ったものを選んでみてください。 求人サイトの比較ポイント ①タイプ ②料金形態 ②サポート体制 では、詳しく解説していきます。 比較ポイント①:タイプ 1つ目の比較ポイントは「求人サイトのタイプ」です。 外国人雇用という視点から見た場合、求人サイトのタイプは大きく「特化型」と「総合型」の2つに分けられます。採用活動の目的や求める人物像、企業側のサポート体制などによって向き不向きがあるため、それぞれの特徴を簡単に確認しておきましょう。 特化型 「特化型」は、日本で働きたい外国人を対象とした求人サイトです。幅広い業種の求人を掲載しているものから、特定の業種・職種や雇用形態に絞ったものまで、さまざまな特徴・強みを持ったサービスが存在します。 最大のメリットは、グローバル採用のノウハウが豊富に蓄積されていること。求人情報を多言語で掲載したり、ビザの申請・更新サポートを行ったりと、グローバル採用ならではのサービスを展開しているため、外国人を初めて雇用する企業でも戸惑うことなく利用できます。 総合型 「総合型」は、日本人求職者も利用する一般的な求人サイトです。 外国人人材に絞った採用活動は難しくなりますが、「特化型」よりも登録者数が多い傾向にあるため、求人情報を広く発信したい場合に向いています。また、日本語ベースのサイトが多いため、日本の生活に慣れている人や日本での就業経験がある人と出会える可能性が高いです。 ただし、こちらはあくまでも国内向けのサービスなので「特化型」のようなグローバル採用に特化したサポートは基本ありません。在留資格の確認や行政への届出など、外国人雇用ならではの注意点や手続きもあるため、企業側でしっかりとサポートできるよう事前準備を徹底しておく必要があります。 ※外国人を雇用する際の注意点を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください 比較ポイント②:料金形態 2つ目の比較ポイントは「料金形態」です。 求人サイトの料金形態は、主に3種類あります。 求人サイトの料金形態 ・掲載課金型 ・成果報酬型 ・掲載課金+成功報酬型 それぞれにメリット・デメリットがあるため、詳しく確認していきましょう。 掲載課金型 「掲載課金型」は、求人広告の掲載に対して料金を支払うシステムです。掲載期間や掲載順位、広告のサイズなどによって料金が決まるケースが多く、大手求人サイトや紙媒体(新聞や求人誌など)ではこの形式が主流となっています。 メリットは、何人採用しても料金が変わらないことです。発生する料金は基本的に掲載料のみなので、追加費用を気にする必要がありません。次に紹介する「成功報酬型」は採用人数によって料金が変動するため、複数人を雇用したい場合はこちらのタイプが向いているでしょう。 しかし、その一方で、採用人数が0人でも掲載料金が発生するというデメリットがあります。「求人広告にコストをかけたのに、応募者が1人も来ない」といったリスクもはらんでいるため、予算を無駄にしないよう掲載先は慎重に選びましょう。 成果報酬型 「成果報酬型」は、採用が決定した時点(採用成果報酬型)もしくは求職者からの応募があったタイミング(応募課金型)で報酬が発生するシステムです。 こちらのメリットとしては、初期費用(掲載料金)無料で求人情報を発信できることが挙げられます。仮に応募が来なかったり、採用決定に至らなかったりした場合も費用を支払う必要がないため、無駄なコストがかかりません。そのため、「掲載課金型」よりも低いリスクで採用活動をスタートできます。 しかし、採用難易度の高い職種など、場合によっては成功報酬が高額に設定されている可能性があるため注意が必要です。また、「複数人採用した際に割高になりやすい」「掲載期間が長引くと求人が埋もれやすい」といったデメリットもあるため、採用計画を固めた上で利用可否を検討するようにしましょう。 掲載課金+成功報酬型 「掲載課金+成功報酬型」は、上記2つの料金形態を掛け合わせたシステムです。主に管理職や専門職などのハイクラス求人をメインに取り扱う求人サイトで使われています。 初期費用に加えて追加報酬もかかるため費用は高額になりがちですが、その分、採用難易度の高い人材を採用できるチャンスが広がります。即戦力を集めやすいというメリットがあるので、幹部候補や専門知識を有するスタッフを採用したい場合は、こちらも検討してみてはいかがでしょうか。 比較ポイント③:サポート体制 3つ目の比較ポイントは「サポート体制」です。 このサポート体制は求人サイトによって大きく異なる部分であり、広告掲載のみの対応としているサイトから採用支援サービスを設けているサイトまで、その内容は実にさまざま。サポートスタッフが在籍しているサービスもあるので、外国人雇用が初めての企業や人的リソースが不足している場合は、サポートの充実した求人サイトを選ぶのがよいでしょう。

人事業務における「コンピテンシー」とは?評価項目やモデル設定の方法を紹介

2022-05-10 07:43:23 2113 view
人材採用や査定の場面をはじめ、人事においては「多様な人材をどのように評価するか」が重要になります。明確な基準にもとづく適正な評価は、従業員のパフォーマンスの指針となり、経営を長きにわたって安定させるための鍵になるでしょう。 しかし、評価基準を定めるにあたり、多面的な観点を整理することは簡単ではありません。スキルや経験、業績など、可視化されやすいポイントのほか、課題解決への取り組み方や、物事の捉え方など、客観的に評価することが難しい観点も多いです。評価が主観的になったり、基準に偏りがあったりすれば、自社にマッチしない人材に高い評価を与えることにもなりかねません。 総合的な観点から評価システムを設計するうえで、武器になるのが「コンピテンシー」という考え方です。高い業績を上げている人物の「行動特性」を評価基準に落とし込むことで、実情に合った指針を得やすくなるでしょう。 この記事では、コンピテンシーの概要をふまえ、活用できる場面や、評価における項目例を紹介していきます。 コンピテンシーとは コンピテンシー(competency)とは、英語で「資質」や「能力」といった意味を持つ言葉です。とくにビジネスシーンにおいては、「業務において高いパフォーマンスを発揮する人の行動特性」を指す言葉として用いられます。 高い業績を残すなど、会社にとって望ましい働きを見せている従業員をモデルにすることで、「実際にどのような要素がパフォーマンスにつながるのか」が見定めやすくなります。多くの場合、現実に表れている結果をもとに指標を作るため、現場の実情と乖離が生じにくい点がメリットです。 実際に、「指標としてどのような項目を盛り込むか」は会社の状況やモデルになる従業員の特性によって異なります。スキルや能力のほか、価値観や思考様式、動機づけの方法など、可視化されにくいポイントも含んだ総合指標として、採用や人事評価、人材開発といった場面で有効に活用できるでしょう。 コンピテンシーのモデル設定 一般的に、客観的なコンピテンシーの指標を作るには、自社にとって望ましい働きをする従業員をモデルに、その特性を多角的な観点から分析することが必要になります。 もちろん、現に在籍している従業員だけでは指標作成の材料として十分ではないケースもあるでしょう。そのような場合には、現実の人物をモデルとする方法だけではなく、自社業務において求められる要素を分析し、仮想的なモデルを設計する方法が用いられることもあります。実際の状況に応じたモデル設定が、コンピテンシーの指標を作る際のポイントです。 実在モデル もっともスタンダードな方法は、自社で高いパフォーマンスを上げている人物をモデルに、コンピテンシーを設計するやり方です。 実際に業績を出している従業員を分析するため、設計した指標が机上の空論に陥りにくい点がメリットです。一方で、現実の人物に指標が左右されるため、「現状では気づかれていない重要なポイント」を見落とす可能性もあるでしょう。 また、人物の特性を指標に落とし込むプロセスは決して簡単ではありません。「その人の何がパフォーマンスにつながっているか」を正確に見通し、「どうすればその要素を適切に評価できるか」について抜け目なく検討していくことが要求されます。 多角的な観点を取り入れるうえで、複数の人物をモデルとすることも有効でしょう。業務や職務ごとになるべく細かく、求められる要素をピックアップすることが大切です。 理想モデル 実際の従業員だけで多角的な指標を作成できない場合には、実在しないモデルを用いて検討していく必要があります。業務内容から、求められる資質や能力、マインドセットなどを分析し、自社にとっての「理想的人材」をモデルとして構築していきましょう。 この方法のメリットは、現実の従業員の特性を事細かに分析する必要がないために、指標の設計がスムーズにいきやすい点です。一方で、実在の人物に則して設計されていないため、「ハードルを上げすぎて現実の状況と乖離してしまう」という事態に陥る可能性もあります。 指標としてうまく機能させるには、業務遂行に必要なポイントを絞り込みながら、基準としての精度を高めていく必要があります。項目に被りや漏れがないかをチェックしつつ、それぞれの項目の解像度を高めていきましょう。 ハイブリッドモデル ハイブリッドモデルは、実在モデルと理想モデルの両者を混在させた方法です。実在の人物をモデルとしながら、「その人には備わっていないけれども、業務上重要だと思われるポイント」を補っていく形で用いられます。 実在の人物だけを参照していると、やはり指標に偏りが生じる可能性もあります。一方、完全に仮想的なモデルをもとに作成した指標は、「実際の結果」が見通せません。両者の手薄なポイントを補いつつ、「多角的」かつ「現実的」な指標を作るうえで、ハイブリッドモデルを採用する意義は大きいでしょう。 コンピテンシーを活用できる場面 コンピテンシーによる評価は、人事のさまざまな場面で有効に活用することができます。以下では、実際に多くの企業がコンピテンシー評価を取り入れている場面を紹介します。 人事評価 人事評価にコンピテンシーの観点を取り入れるメリットは、従業員の「行動の過程」を評価の対象にしやすくなる点にあります。数字ばかりではなく、「仕事への取り組み方」といったポイントも客観的に評価できるため、従業員の納得感にもつながりやすいのです。 評価に対する従業員の不満が募りやすいポイントとしては、「基準の不明瞭さ」が挙げられます。とくに人事担当者のごく一部のみが評価を担っている場合、「好き嫌いで評価を変えているのでは」など、主観性に対する疑念が生じる可能性もあるでしょう。 一方で、業績ベースの能力評価も、従業員の意識を結果や数字に偏重させてしまうおそれがあります。視点が短期的になったり、職場の雰囲気がピリピリしたりと、安定した労働環境を作るうえでは好ましくない状況に陥るケースも珍しくありません。 「行動特性」に焦点を当てたコンピテンシー評価は、「行動が結果に結びつく過程」を評価対象にするために、現場の感覚とも乖離が少なく、「可視化されにくいが業務において本質的なポイント」も評価しやすいメリットがあります。 ただし、評価システムの設計が複雑になりやすく、また1人のモデルでは観点が偏りやすい点には注意が必要です。評価の公平性を担保するために、複数のモデルから総合的にコンピテンシーを分析し、多くの項目に落とし込むことが求められます。 人材採用 採用の場面においても、コンピテンシーによる評価を導入することで、自社で活躍しうる人材を見極めやすくなるでしょう。可視化されにくい「考え方」や「価値観」といったポイントも評価の対象にできるため、自社とのマッチングを総合的に判断することが可能です。 評価基準を入念に設計し、事前にしっかりと共有しておくことで、面接官が異なる場合にも評価のばらつきを抑えられるようになります。基準を設計する際には、業種や職種ごとにパフォーマンスの高い従業員を複数選定し、それぞれの分野で求められる要素を整理していくとよいでしょう。 「何を評価の対象とするか」はもちろんですが、「面接時の回答をどう評価するか」を明確にすることも重要です。用意した質問を事前にさまざまな従業員に答えてもらい、パフォーマンスの高い社員にはどのような特徴があるかなど、時間をかけて検証しておく必要があります。 人材開発 研修や訓練などの人材開発の場面でも、コンピテンシーの観点は有効です。現に自社にいる従業員のパフォーマンス向上を図る際、具体的なモデルがあることで、社員教育の方向性を明確にできるでしょう。 仮に、模範社員が自社に在籍していたとしても、漠然と「あの人のようになってほしい」と考えているだけでは、他の従業員の指針とすることはできません。模範社員の行動特性を分解し、客観的に整理した基準を提示することで、「課題解決にはこういう思考のステップを踏めばいい」といった指針を共有できるでしょう。 コンピテンシーの項目例 コンピテンシーの評価軸として、どのような項目を取り入れるかは企業によって異なります。自社の環境や、モデルとなる従業員の特性から、必要な項目を設定していく作業が必要です。 以下ではコンピテンシー評価において採用される項目の例として、ハーバード大学が公開している「Competency Dictionary」から、いくつかの項目を抜粋して紹介します。 なお、評価システムを設計する際には、それぞれの項目に対して「どの程度該当するか」を段階的に評価する形を取るのが一般的です。たとえば5段階評価の形で、具体的な到達基準をレベル別に設定する、といった方法が多く取り入れられています。 (以下参照:“Harvard University Competency Dictionary”) 課題解決に関する項目 目の前の課題に対してどのように取り組み、どのような解決のステップを導き出していくか、というポイントに関する項目です。 課題分析と課題解決 論理的な思考によって問題の原因を特定し、適切な現状分析を通じて具体的な解決策を導出する力です。複数の解決策を準備しつつ、組織にとって最良の方法を多角的に検討することが求められます。 戦略的思考 長期的な目標を達成するにあたり、関連性の高い問題を特定し、論理的な推察にもとづくプランを段階的に設定しながら、継続的に取り組むことができる力を指しています。課題解決までの見通しの立て方や、戦略の設計・評価の適切さ、実行に移す能力などが評価の対象になるでしょう。 イノベーション 課題解決にあたり、革新的な方法を取り入れていく態度を指す項目です。さまざまな情報源から着想を得て、通例とは異なる観点を柔軟に受け入れ、これまで実践されていない方法を試し、その効果を適切に評価するという一連のプロセスが求められます。 チームビルディングに関する項目 組織の一員として、他の従業員と協働しながら、共通の目標を達成していく際に求められる要素です。 コミュニケーション能力 他者が必要としている情報を適切に伝え、また他者の考えを正確に読み取る力を意味します。口頭やテキスト、プレゼンテーションなど媒体や場面に合わせた方法を通じ、自分の思考やアイディアを表現しつつ、他者の主張にも耳を傾け、望ましい方向へと議論を導いていく態度が求められます。 視点と価値観 組織の理念や方針を適切に理解し、それをメンバーと共有しながら、チームの意思決定や個々の行動の前提に置く態度です。組織の理念を日々の行動に落とし込む理解力や、チームの方針に沿って活躍しているメンバーを認める視野の広さが必要になるでしょう。 多様性の評価 チームのメンバーそれぞれの能力や考え方、着眼点などを認め、適切に評価する態度を意味します。自分とは異なる特性を持つ他者のことを受け入れ、相互のパフォーマンスを高めていける関係構築の力も、評価の対象になるでしょう。 マインドセットに関する項目 長期的なビジョンを持って働き、成長を続けていくうえで必要となる要素です。 継続的な学び 新しい知識やスキルを学べる場面に積極的に関わり、学んだ内容を現実に応用しようとする態度です。学びの必要性をその都度明確にしながら、質問やメモ、フィードバックなどを通じて学びを最大化する意識の高さも求められます。 優秀さの追求 自身や他者を評価する際に、高いパフォーマンスを基準にする態度を指しています。とくに「自分に対する要求の高さ」として表れることが多く、自分自身の内的なルールとして、業務の量や質などについて明確な基準を据える傾向があります。 意思決定 課題やチャンスを正確に捉え、異なる情報源からのデータを比較検討しながら、結論を導き出す力です。さまざまな可能性が予想されるなか、その時々における状況の変化を見極めつつ、望ましい結果につながる行動を適切に選ぶ力でもあります。 まとめ コンピテンシーによる評価は、実際に成果を出している従業員の行動特性をベースにしているため、現実との乖離が起きにくいことが特徴です。適切に評価システムを設計できれば、「自社にマッチした人材」を客観的な指標として表すことができ、評価に明確な軸が据えられるでしょう。 コンピテンシー評価は採用や人事評価、人材開発において強力なツールとなる半面、評価システムの設計に多くのリソースが必要になるケースも少なくありません。モデルとなる従業員の選定や、インタビューなどを通じた情報収集、パフォーマンスにつながる要素の特定、その要素を正確に評価するための制度構築というように、多くのプロセスが要求されます。さらに、設計段階で「観点の漏れ」があれば、評価軸として機能しなくなるおそれもあるでしょう。 設計には時間をかけて、なるべく多くの人物の観点を取り入れながら、重要なポイントを精査していくことが大切です。評価制度のアウトソーシングも選択肢ですが、その際にもしっかりと、「パフォーマンスを左右する要素」や「その要素をどう評価するか」を理解しておく必要があります。