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【部長インタビュー】リクルートオフィスサポートの『企業理念』に込められた意味とは?

【部長インタビュー】リクルートオフィスサポートの『企業理念』に込められた意味とは?

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リクルートオフィスサポートは1990年に創業し、昨年で創立30周年を迎えました。 今回は、創業期から事業に携わってきた加瀬 隆さんにお話しを聞き、その歴史についてご紹介いたします。

従業員みんなでつくった企業理念

僕のなかでも想い出深く、かつ30年の歴史の中で、最初の節目だったと思うのが企業理念の策定です。

バブル後遺症で金融機関の破たんや銀行の貸し渋りが頻発し、「平成大不況」に落ちいった1996年。リクルートも厳しい状況に追い込まれ、リクルートプラシス(リクルートオフィスサポートの旧社名)も、特例子会社であれ、ちゃんと事業をしなければいけないという雰囲気になりました。それまでのリクルートプラシスは「障がい者採用はするけれど、収支は親会社が責任とって」くらいの感じだったのです。

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しかし、事業の方に少し舵取りを変えますといっても、メンバーにしてみれば、どう変えればいいかわからない。そこで、みんなの行動指針になりうる企業理念をつくることにしたのです。そして、誰もが理解できて行動に反映できる内容にするため、全社員にアンケートをとりました。当時、社員数は80人くらいだったかなあ。プラシスという会社は “従業員””顧客””社会”それぞれとどういう関係性でありたいかを問うたのです。アンケートの回答からキーワードを引っ張り出して、つないで、まとめて、半年がかりでつくったのがいまの企業理念です。

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「私たちはあらゆる人が能力・意欲の発揮できる機会を創造」が対”従業員”(あなた) 「成果を高めること」が対”顧客” 「豊かで人に優しい社会の実現を目指します」が対”社会”への会社の価値であり、目指すべき姿です。 アンケート結果には素敵な言葉が溢れていて捨てるのがもったいないので、経営の3原則もつくりました。

これを、まず社員総会で発表して、各組織単位、従業員に浸透させていきました。 「『あらゆる人』というのは、多様な障がい者という捉え方もできれば、障がい者と健常者、社内と社外と考えることができる。また、事業といっても売上げを優先するのではなく、品質と生産性を磨いてそこで顧客に貢献するのだ」という話をしました。それがメンバーに響いて、会社の目指すところが見えたのかなと思っています。

みんなで作った企業理念が、いまだ色褪せることなく、仕事を進める上での指針になっているのは、うれしいことです。

事務センターの安定稼働

もう1つあげるとすれば、2004年の事務センター(※)の移管です。

※事務センター…リクルートグループ各社の経理事務を代行する部門

リクルートの他関連会社が運営していた業務をリクルートオフィスサポートで受託する事になりました。

当時僕は総務人事を担当していたので、オフィスを探したり、新規採用もやりました。

移管から3年後、起動に乗り始めた頃に、今度は事務センターのトップとして事業を受け持つことになりました。「ちゃんと事業やらなきゃ」というか緊張感みたいなものが生まれたのを覚えています。

当時、事務センターの顧客であるリクルート経理のトップから、 着任早々、「事務センターの現状がわかる資料を作ってください」と言われました。そこから1年かけて、マネジャーやリーダーと一緒に、マニュアルの整備と事業の数値化を進めました。これが、リクルート経理との関係性構築には効きました。また、キックオフや慰労会といったメンバー接点を増やす工夫や派遣スタッフと一体感を醸成する手法など、事務センターでは組織運営も学びました。

マニュアル化も数値化も組織運営も、構想1年、準備1年、安定するまでにはさらに3年くらいかかったんじゃないかな。全員で作り上げた実感を、僕もみんなも持てたと思います。

企業理念もそうだけど、みんなで作り上げたものがいまも脈々と受け継がれている。誇らしく思っています。

継承と進化にむけて

ROSの30年を振り返ると、2回生まれ変わっていると思っています。

1回目は企業理念をつくるとき。ちゃんと事業をやるために、制度や能力レベルを見直して採用基準も変えた。それで会社は成長したけど、変化についていけずに辞めていったメンバーもいた。

そして、2回目がここ4~5年。創業時からいたメンバーの定年が近づいて世代交代が迫られてきたなかで、会社の方向性が変わってきています。また痛みを伴いながら会社は成長していくのでしょう。

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僕は、このプロセスにしっかりと向き合っていきたいと思っています。何を残すのかをちゃんと吟味しながらも、会社の変化を個々のメンバーに丁寧に落とし込んでいきたい。

会社が目指すべき姿とか、変化したときの”あなた”への期待をきちんと伝えていきたい。それが、僕の継承と進化へのかかわり方だと思っています。